ネコちゃんは、好奇心旺盛な気品ある愛らしい動物ですが、とても繊細で警戒心の強いところもあります。元気に長生きしてほしいですね。そのために病院からおすすめしたい健康への第一歩、予防とケアです。
●主な目的 ★方法 |
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混合ワクチン(予防接種) ●パルボやカリシ・ヘルペスなど、感染・発症すると致命的な怖いウイルス性伝染病から身を守ります。飼い主さんや同居動物がどこからか持ち帰ってうつしてしまうこともあります。お外に行かない猫ちゃんでも定期的に予防してあげましょう。 ★子猫の場合は確実な予防効果を得るために初年度は2~3回接種する必要があります。成猫では年1回の接種をおすすめしています。体調の良い時にお連れ下さい。当院では3種・5種・白血病ワクチンをご用意しております。 (※猫エイズワクチンは要予約。) |
フィラリア予防 ●蚊に刺されて感染するフィラリア(心臓・血管内寄生虫)から身を守ります。感染すると急死してしまうこともあります。以前はワンちゃんの病気と思われていましたが猫ちゃんでも感染率が高いことが分かってきました。対策は予防しかありません。 ★月に1回、首の後ろに滴下するタイプのお薬があります。予防期間は毎年5月~12月です。ノミ・マダニ予防が一緒に出来るお薬もあります。 |
ノミ・マダニ予防 ●野外で感染することの多い寄生虫を予防・駆虫します。多くは草むらへの立ち入りや他動物との接触などで感染します。ノミは一度家の中に持ち込んでしまうと室内で大繁殖し駆除が大変です。人も刺し吸血します。様々な病気を媒介するので注意が必要です。お外に行く子では重要な予防です。 ★月に1回、首の後ろに滴下するタイプのお薬があります。予防期間は1年中をおすすめします。 |
消化管内寄生虫駆虫 ●お腹の中の寄生虫を駆除します。母猫からもらってしまったり、他猫との接触、食器やトイレの共有、カエルやネズミ・魚・鳥の捕食などで感染します。嘔吐・下痢などが主症状ですが無症状のこともあります。人にうつる寄生虫もいます。 ★ウンチの検査(検便)で感染の有無を調べます。小指の先端程度(少量)でよいので、乾燥しないようラップなどにくるんで便をお持ちください。駆虫薬には注射や内服薬、外用薬があります。成猫になっても年に1回は検便をおすすめします。 |
去勢・避妊手術 ●発情シーズンに伴う尿スプレーやケンカ・脱走・夜鳴きなどのトラブル対策に。また、若い時期の手術なら、中・高齢期に多い生殖関連の病気を予防できます。精神面・行動面でも落ち着きます。 |
日常ケア ●歯周病、毛球症など、日常のお手入れ不足が原因の病気を予防します。子猫のころから歯みがき、爪切り、耳そうじ、ブラッシング、長毛種ならシャンプーなどに慣れさせておくことが大切です。生きている限りは欠かせない日々のお手入れです。ご自宅でもできます。 ★歯みがきは毎日できると理想的ですね。毛玉のケアには適切なブラッシング・コーミングと、毛球症予防のサプリメントをおすすめします。高齢の猫ちゃんは耳掃除や爪切りも定期的にしてあげましょう。 |
健康診断 ●猫ちゃんも高齢期になるといくつか罹患しやすい病気があります。腎臓・肝臓疾患や糖尿病などは代表的なものです。また、若いころから出やすいのが尿石症です。いずれも症状が出始めるのは病気が進行してから…ということも少なくありません。 ★血液検査やレントゲン検査、超音波検査、尿検査などで異常がないかチェックします。元気な若い成猫ちゃんでも年に1回は尿検査・検便をおすすめします。 ※健診で血液検査・超音波検査をご希望の際は、朝食を抜いて午前中のうちにご来院下さい。 |
★猫ちゃんは完全室内飼育をおすすめします。
※お外に行く子では交通事故や感染症のリスクが高く、平均寿命は短くなっています。
子猫をむかえたら・・・
生後2か月を過ぎたら、混合ワクチンをうってあげましょう。体調の良い時、午前中にお連れ下さい。元気・食欲がなかったり、下痢・嘔吐のある時は接種できません。
◎同時に検便をおすすめします。少量のウンチを持参してください。